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ルディ・ヴァン・ゲルダー逝去


レコーディングエンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダー氏が亡くなった

音楽史上で最も重要なレコーディングエンジニアの一人と考えられている

ジャズの分野を中心に活躍したがクラシックも録っている

91才だったそうだが2000年代に入る頃まではブルーノート時代の

アナログ音源を24bitデジタルリマスタリングするなど積極的に活動

していた

ブルーノートを中心にプレスティッジやサヴォイなどジャズの有名レーベルの

録音を手掛けていたが個人的に思い入れが深いのはCTIだ

CTIはプロデューサーのクリード・テイラーが当時の時代の流れをいち早く

つかみ取り、ジャズをもっとポップに聴かせたいと創設したレーベルだった

良質のクロスオーバーミュージックを量産した

ジャケットのデザインも群を抜いて洒落ていた

父がジャズが好きで当時としてはステレオの導入も早く、今思えば「音」に

関して敏感になったのは父に感謝である

そんなわけで小さい頃からジャズは耳慣れていたのだが、自分から興味を持って

ジャズを聴くようになるのは中学から高校にかけての頃だった

当時流行ってきたジャズ・フュージョン系の音楽(当時はクロスオーバーと

呼ばれていた)を好きになったのをきっかけに4ビートのジャズも聴きだした

70年代中盤くらいからオーディオ的には著しい進歩があり、音質もかなり

良くなった

レコーディングエンジニアもアル・シュミットやラリー・ローゼン、

ジョージ・マッセンバーグやビル・シュネーなど、どんどんハイファイな

サウンドになっていった頃だ

そんな音に慣れていた耳にヴァン・ゲルダーの音はなんとなく古臭く感じた

のも事実だった

しかし、その後いろいろな音楽を聴いていくうちに彼の独特なサウンドが好きに

なっていった

この感覚は子供の頃クルマを見たときにいわゆるスーパーカーの鋭角的な

デザインがカッコいいと思うのと同じだ

しかしだんだん美的感覚が養われてくると一見カッコ悪く見えるデザインの

良さも理解出来るようになるわけだ、もちろん好みの問題もあるが

ヴァン・ゲルダーのサウンドのちょっとモケッとした高音も個性的だと思う

ようになった

良く聴くとかなりダイナミックな録音だ

当時のジャズ評論家の中にはあまりに実際の楽器の音色と違うと批判も

あったようだが、 その反面ミュージシャン受けは良かったようだ

スタンレー・タレンタインだったか、自分の生音よりヴァン・ゲルダーの録った

音のほうが断然カッコいいと言っていた

セロニアス・モンクもヴァン・ゲルダーを讃える曲を書いていた

このダイナミックな録音もブルーノートの創設者アルフレッド・ライオンの

好みが相当反映されたようだ

確かにインパルス盤のコルトレーンの「バラード」(エンジニアはヴァン・ゲルダー)

などと比べると違う感じだ

デジタル録音の現在では考えられないがヴァン・ゲルダーの録音はテープレコーダー

のVUメーターがレッドゾーンに張り付き、カタカタいっていたことも珍しくなかった

ようだ

録音が終わるとメーターの針が何トラックかレッドゾーンに張り付いたままになり、

ヴァン・ゲルダーがテレコを「バンッ」と叩き針を戻していたという逸話がある

そこまでレベルぎりぎり(これは通り超しているが)まで突っ込んだことでダイナ

ミクスを稼いでいたのだろう、アナログだから出来た技だが

しかし、最初に述べたがボクはやはりCTIの頃のヴァン・ゲルダー・サウンドが好きだ

この音は70年代のアメリカンジャズを感じるサウンドだ

特に70年代の始めの頃、75年くらいまでのCTIサウンドが好きだな

高音はちょっとモケッとして中音域は豊か、低域はけっこうブリブリいってる

あの感じ

ヴァン・ゲルダーのサウンドは青春時代の思い出の1ページだ

ご冥福をお祈りします


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